提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


青虫の足あと【77】

2013年12月03日

飽食地獄

                                    山田早織


赤子が生後2カ月を迎えたある日、乳腺炎になりました。
疲れがたまった上に、産後初めて中華のランチを堪能し、夜には息子のかけっこ一番のお祝いケーキ(っていう名目で夫が買って帰ってきた)を食べてしまった、その日の夜中。


それまでは、食べるものには気をつけていたし、夕飯の後は何も食べないように心がけていたのに。
うちの赤子は、夜起きない。夜中の授乳がないため、夜に食べ過ぎると母乳が溜まりすぎて、そりゃ大変なことになるのです。


yamada_78_1.jpgなのに!! まさに甘い誘惑に負けたその日、ついに乳腺炎に!!(初体験)
上の子のときは、何を食べてもへっちゃらだった。それ以上にガブガブ飲んでくれていたから。でも、下の子はもともと飲む量が少ないため、身体がなかなか供給バランスを整えられず、いつも量産している状態だったので、食事で調整をしていたのです(素人考えだけど)。


乳腺炎を体験した人しかわからない、あの辛さ・・・。
とにかく痛い! たまらなく痛い! 頭痛もハンパない! 高熱&熱による吐き気もあった。
そして何より、助産師さんのマッサージが、軽く記憶が飛ぶほどに痛かった。

もう、あんな思いをしたくない! 二度とごめんだ!
その日から、夜中も3時間おきの授乳を決意! でも、赤子は何をしても起きない。
すぐに断念(1時間以上かけても起きないんだもん)。
インターネットで、「乳腺炎予防に!!」なんて書いてある高いお茶を思わず購入したくなるほど悶々とする。

乳腺によくないものは、食べるのをやめた。
加えて、赤子に湿疹が出たときに、「母乳をあげている間は卵禁止」という主治医の言いつけも守るとなると、今まで食べていたものは、ほぼ食べられない。


食べられないとなると、食べたくなる。でも、乳腺炎は怖い。


ショッピングセンターやデパートの食料品売り場やフードコートを横目に、
「あぁ・・・。こんなに飽食の世の中なのに、今の私が気にせずに食べられるものはこの中にないなぁ」と、涙とヨダレを飲み込んで通り過ぎる日々。ここは地獄だ、地獄。
アレルギーを持っている方は、本当に辛いだろうな。私なんか、まだまだ甘い。


yamada_78_3.jpg「お坊さんの食事か」と夫に言われるような食事と魚三昧の毎日(息子と夫には別メニュー)。
気にしすぎだと呆れられることもあるけど、それほどの恐怖なのだ。


野菜中心の和食に、旬の魚、豆腐などの大豆製品。
そう、昔ながらの日本の食事。
飲み物は、タンポポコーヒーに、たまに豆乳を入れてカフェラテ風に。
おやつは赤ちゃんせんべい等を食べていた。(今は他のものも食べてるけど)


飽食ってのは、いいのか悪いのか。
でも、おかげで和食の良さを再発見。和食って最高! 旬の食材も最高!!

(今年はお菓子の代わりにサツマイモをよく食べた! たい焼きもサツマイモ。)

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。