提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


信州発 "農"と言える日本人 【44】

2012年12月03日

久しぶりの視察研修

                              高見澤勇太


近所の百姓仲間と、久しぶりに視察研修に出かけた。
大田市場(東京)、アグロ・イノベーション2012(東京ビックサイト)、(株)トーホク(宇都宮)。1泊2日の行程である。

年齢は22歳から62歳まで、農協職員も含めて総勢12名。ワゴン車2台で一路東京へ出発した。
今回のメインテーマは『ホワイトコーンの今後』。全員がトウモロコシの栽培者だ。
この研修が、次年度の作付け方針を左右するのであろうか。

1日目、大田市場でトウモロコシの販売動向を調査。
東京ビックサイトでは新しい技術の発見。
2日目は栃木県の宇都宮に向かい、新品種について掘り下げた。


太田市場では・・・
ここが一番の注目ポイントである。
南牧村海尻、標高1300~1450mで栽培。
気候条件などの栽培環境が、大産地北海道と、まるかぶり。
5月中旬晩霜がなくなる頃の播種、8月お盆過ぎの初収穫。
そこから10月上旬までが作期だが、ホワイトコーンが大量に出回り、価格低下。
対策は収穫期の前倒しと、種まき前の今から、商談により売り先の確保。


アグロ・イノベーション2012では・・・
トウモロコシから離れるが、野菜農家としてはとても気になる"植物工場"。
水耕栽培でLEDなどの人工照明を利用して、短期間で、安定的に、農薬を使用しない、安全な、食べる人が安心できる野菜の提供が増えていくのではないか。という危機感が強まった。
そこで畑作農家としてアピールすれば、
大地の恵みとしての野菜。人工では作れない水、土、風からもらう自然のパワー。
食べる人の元気の源としての野菜をアピールしたい。


(株)トーホクでは・・・
普段はトーホク種苗と呼んでいるが、パンフレットより正式名称を知り、正式名称を使用。
サブタイトルから全部表示すると、
"小さな種子から大きな夢を"株式会社トーホク TOHOKU SEED CO.LTD.


  


本題のホワイトコーンだが、現在ホワイトコーン=ピュアホワイトと言っていいほど、ピュアホワイト(雪印種苗)の占有率は高い。
トーホクのホワイトコーンといえば『雪の妖精』である。
試作栽培してみると、農家サイドの一番のメリットは、風雨などによる倒伏が少ない点である。
ピュアホワイトは倒伏に弱く、台風の後など悲惨な状況になる。
髪の毛に例えるなら、
ビフォアー......ふさふさ風にそよぐ髪の毛が、
アフター ......ポマードできっちり固めたオールバック、になってしまう。 
それに、ホワイトコーンの命とも言える茹で上がり後の白さが、『雪の妖精』のほうがよいと思える。甘さは同等で糖度は18%以上になり、甘い故に虫たちも大好きで、防除には細心の注意を払う。


その後、種の袋詰め工場も見学した。
大きな建物の中に、初めて見るさまざまな機械類、大量の種と、その品数の多さに圧倒された。
それもさることながら、研究員・従業員のみなさんが、お邪魔な自分たち視察者に対して、自然な明るい笑顔で挨拶してくれ、気持ちよく最後の視察を終了することができた。

自分も、野菜を通して、消費者のみなさんに笑顔を届けたいと感じた。

たかみざわ ゆうた

1964年長野県生まれ 北佐久農業高校卒業後、すぐに家業である農家の後を継ぐ。長野県農業士協会会長(07・08年)、野菜ソムリエながの代表(08・09年) 、南牧村議会議員(07年~11年)。座右の銘は「ゆるく・楽しく・美しく」