提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


野菜

ブロッコリーの栽培体系

2009年4月 3日

圃場準備

●ブロッコリーは過湿に弱いので、排水が良い圃場を選ぶことが必要です。
●排水が悪い圃場で栽培を行う場合は、圃場周辺に排水溝を設置し、耕盤があれば、プラソイラ-、サブソイラ-等で心土破砕します。

サブソイラ
サブソイラ 

●堆肥・石灰資材は定植1ヵ月前までに施用し、土壌のpHを6.0~6.5に調整します。
●草丈が高くなるため、風当たりが弱い圃場を選ぶか、防風対策として、圃場周囲にソルゴー等の播種を行います。

播種

●作型及び地域の気象条件等を考慮し、品種を選択します。
●10a当たりの種子量は、40~60ml程度です。128穴セルトレイに1穴1粒播種を行い、予備苗も含め10aで35~45トレイ準備します(早晩性及び草姿により栽植密度が異なります)。
●共同育苗などを行う場合は、セルトレイ用土入れ機+播種機を用いると、セルトレイへの土入れ、播種及び覆土が省力化できます。
●手作業の場合でもコート種子を使用することにより、播種機の使用が可能となり省力化が図れます。

セルトレイ播種機(自動)セルトレイ
   :セルトレイ播種機(自動) /  :セルトレイ

定植準備

●排水が悪い圃場で栽培を行う場合は、高畦とします。
●移植機を利用する場合は、活着をよくするため、特に細かく砕土しておきます。その際、施肥機付き超砕土成畦ロータリを使用すると、施肥+砕土+成畦が一工程で行え、大幅な省力化が可能となります。

施肥機付き超砕土成畦ロータリ
施肥機付き超砕土成畦ロータリ 

●また、全層施肥機等の散布幅を調整することで、畦内全層施肥が可能となり、全面全層施肥に比べ、施肥量が1~2割(※)削減できます。
実施の際は最寄りの指導機関(農業改良普及センター等)に相談ください。

●特に大規模栽培では、乗用管理機で中耕・培土を行うと、大幅な省力・軽作業化が図れますが、50~55cm程度の条間(2条植の場合)が必要となるため、畦幅を130cm以上とし、畦はなるべく直線状に作ることが必要です。

育苗管理 

●播種したセルトレイは、パイプや木などを下に敷き、地面との間に空間を作ります。
●育苗ハウスは風通りをよくし、高温期にはセルトレイを白寒冷紗で被覆するなど、なるべく温度を下げることが必要です。
●かん水は早朝に行います。高温期は萎れることがないよう1~2回かん水を行いますが、夕方は表面がやや乾燥気味になるようにし、徒長しないように注意します。

植付け

●植付ける苗は、育苗期間25~35日程度で、本葉2~3枚の若苗を定植します。育苗期間は時期により異なります。また、定植前には充分かん水(又はトレイごと水に浸ける)を行います。
●機械で植付けを行う場合は、根鉢が形成されていなかったり、草丈が大きすぎる場合は植付け精度が落ちるので注意します。
●半自動1条定植機(往復2条)又は半自動2条定植機を用い、セル苗の根鉢上部が見えなくなる程度の深さに植付けを行います。

半自動1条移植機植付けた苗
   :半自動1条移植機 /  :植付けた苗 

●中耕・培土を乗用管理機で行う場合、条間が一定(50~55cm)であることが必要です。その場合は、半自動2条定植機を用いると、一定の条間で定植が可能です。


  半自動2条移植機写真 

●定植後は、初期生育の良否が収量、品質を左右するので、なるべく早くかん水を行い、活着促進を図ることが重要です。

追肥、中耕・培土

●定植後20日前後と花蕾出蕾時(回数は作型により異なる)に追肥を行います。その際、除草、倒伏防止及び肥効促進のため、中耕・培土も併せて行います。
●前装施肥機付き乗用管理機(3連カルチ)は、追肥+中耕・培土を1工程で行うことができ、大幅な省力・軽作業化が図れます。また、草丈が大きくなっても中央のカルチの本数を減らすことにより、ブロッコリーを傷つけることなく中耕・培土が行えます。

前装施肥機付き乗用管理機(3連カルチ)草丈が大きくなった場合の中耕・培土
   :前装施肥機付き乗用管理機(3連カルチ) /  :草丈が大きくなった場合の中耕・培土 

防除

●根こぶ病の発生が懸念される場合は、栽培ほ場を変更するか、植付け前の薬剤施用などの薬剤防除と共に、土壌酸度矯正などの耕種的対策を行う必要があります。
●べと病及び軟腐病などの病害と、アオムシ及びヨトウ類などの害虫の防除を行います。
●薬剤散布時には農薬の飛散防止に努めるため飛散低減ノズルを使用します。

ブームスプレーヤ通常ノズル ブームスプレーヤ低減ノズル
   :ブームスプレーヤ通常ノズル /  :低減ノズル 

収穫・調製

●花蕾の直径が12cm以上で締まっている株を、品温が上がらない早朝などに収穫します。
●収穫後も、品温が上がらないように直射日光下を避け、気温が暖かい時期は予冷施設などで冷蔵します。
●花蕾がゆるんでいたり、小花蕾が大きくなっている株は、輸送中に黄変しますので、注意が必要です。

執筆者
木山 浩二
長崎県 農林部 農産園芸課 技術普及班

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