提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


野菜

サツマイモ栽培の作業体系

2008年10月28日

圃場準備                     ▼機械情報はこちら

●保水・排水性が良好な圃場を選びます。 
●窪地や粘土質の圃場は避けます。
●耕盤がある場合は、プラソイラ、サブソイラなどで破砕します。
●堆肥を施用する場合は、前作に行います。

育苗

●苗床に種イモ、またはウイルスフリー苗を植え付けます。
●種イモの植え付けは、わずかに間隔をあける程度に、かなり密にし、イモの頂部(なり蔓側)の高さをそろえて、15度ほど傾け、尾部が床土の中に入るように並べます。
●頂部が隠れるくらいに薄く覆土し、灌水します。

種イモの伏せこみ種イモからの萌芽 
 :種イモの伏せこみ /  :種イモからの萌芽 

●ウイルスフリー苗は、そのまま定植すると苗代が莫大となるので、伸びた苗の先端部を切って苗床に挿し、発根させて、植えつけ苗として利用します。 
 



●先端部を切られた苗からは、たくさんの脇芽が伸びだすので、これを切って植えつけ苗として利用、またはこれも苗床に挿して、苗数を増やすのに利用します。
●新たに苗床に挿された苗も、同様に摘心し、脇芽を利用します。

ウイルスフリー苗植え付け後、伸びてきたウイルスフリー苗 
 :ウイルスフリー苗 /  :植え付け後、伸びてきたウイルスフリー苗 

畝立て・施肥・土壌消毒             ▼機械情報 ロータリー

●圃場全面にロータリー耕を行います。 
●数日たって土が落ち着いて、土を握って崩れない程度の土壌水分のときに、畝立て等の作業をします。

圃場全面のロータリー耕
圃場全面のロータリー耕 

●畝たてと同時に、施肥・土壌消毒剤潅注・殺虫剤散布・マルチ展張を行います。 
●畝間は90cm程度にします。

挿苗(定植)

●定植は、土壌消毒剤が揮散して薬害の心配がなくなった後、風がなく薄曇りの日等なるべく穏やかな天候の日を選んで、行います。
●苗は、2~4日取り置きして少し発根した状態の7節7葉苗を用います。

僅かに発根した苗 
わずかに発根した苗 

●株間は25~30cmにし、3節程度、土に挿し込みます。 
●大きめなイモの収穫を目指す場合は株間を広く、小さめなイモの収穫を目指す場合は株間を狭くします。

半自動移植機手作業での挿苗 
 :半自動移植機 /  :手作業での挿苗 

●挿苗後一旦は萎れますが、数日のうちに発根し、萎れは回復します。

除草剤散布

●挿苗後、株が小さいうちに、畝間に除草剤を散布します。 
●生育後半になると、サツマイモの蔓が畝間を埋め尽くすので、除草剤散布の必要はなくなります。

病害虫防除

●8月後半から10月にかけて、葉を食害するナカジロシタバ、ハスモンヨトウ等の発生が増えるので、早めに殺虫剤を散布します。

収穫                         ▼機械情報はこちら

●収穫が早すぎると食味が悪く、遅すぎると塊根(イモ)の形が乱れるので、適期に収穫(掘り取り)します。
●品種「ベニアズマ」の場合、挿苗後120~140日程度が適期です。

蔓の刈り払い作業掘り取り作業 
 :蔓の刈り払い作業 /  :掘り取り作業 

出荷・調製

●貯蔵せずに出荷する場合は、収穫後1日置いてから、洗浄機にかけて汚れを落とします。
●ひげ根の除去やイモの端の切り揃えてから、乾燥させます。
●重量と形状による選別を行って、箱詰めします。 

洗浄機を利用した洗浄作業洗浄機内部、高圧の水とブラシ状のローラーで洗う
 :洗浄機を利用した洗浄作業 /
 :洗浄機内部、高圧の水とブラシ状のローラーで洗う 


洗いあがったイモ重量選別
 :洗いあがったイモ /  :重量選別 

●一旦貯蔵してから出荷する分については、半地下式の貯蔵庫、またはキュアリング庫に貯蔵します。
●特に年明け以降の出荷を予定している場合は、掘り取り後、温度30~32℃、湿度95%以上で5日程度(ベニアズマの場合)キュアリング処理をし、その後、出荷まで温度13℃前後、湿度はなるべく高く保って保存します。

半地下式貯蔵庫キュアリング庫
 :半地下式貯蔵庫 /  :キュアリング庫 

執筆者
西宮 聡
茨城県農業総合センター 専門技術指導員室 専門技術指導員

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