提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


土づくり

土づくり編(3) 耕起 

2011年5月 9日

 ●土が堅くなっている
 ●水はけが悪い
 ●土をリフレッシュしたい
 ●雑草が多くてロータリーでは耕うんしきれない
 ●緑肥を鋤込みたい
 

耕うん作業用機械にはさまざまな種類がありますが、上記のような場合には、プラウでの作業が適しています。 

プラウの特徴

●プラウの特徴は、下層の土を表面に出し、表面の土、草、わらを埋没させる反転効果と、土を砕いて生育に適した大きさにする破砕効果にあります。
●反転効果によって表面の雑草や過剰養分、病原菌などは下層に埋没し、下層のフレッシュな土が表層に現れます。
●破砕効果によって土層は適度な粗さになり、空気を含みやすく、排水もよくなります。
●一般的に、ロータリーよりも深く耕起することができます。

溝曳きと丘曳き

プラウは作業時の走行法の違いにより、溝曳きプラウと丘曳きプラウがあります。

「溝曳きプラウ」
●前工程でできた溝に片側の車輪を落とし、車体を傾けて作業します。
●このことで前工程との間隔が一定になり、安定した耕幅が得られます。
●車体を傾けての作業は運転しにくく、また、セミクローラ型トラクタ(パワクロ)では、溝に履帯を落とすと履帯を痛めてしまいますので、ホイール型トラクタの使用をおすすめします。


溝曳きプラウでの作業

「丘曳きプラウ」
●車輪や履帯を溝に落とさず、車体を傾けずに作業できます。
●前工程との間隔を一定に保ち、安定して作業するためには、大きなトラクタが必要になります。
●丘曳きプラウは、耕幅が2mを超えるものがほとんどで、適応するトラクタも100馬力以上となります。


丘曳きプラウでの作業

●畑地の場合、100馬力以下のホイルトラクタを使用する場合は溝曳き、100馬力以上のパワクロを使用する場合は丘曳きが適します。
●最近は、溝曳き、丘曳き兼用のプラウも販売されています。

プラウの種類

プラウは、反転装置の違いによって、発土板(ボトム)プラウ、ディスクプラウ、チゼルプラウに分けられます。

「発土板(ボトム)プラウ」
●一般にプラウとは、発土板プラウを指します。
●発土板とはプラウ本体の金属や樹脂を貼り付けた曲面で、土壌を破砕し反転する効果があります。発土板と付属する部品を総称して「ボトム」(り体)と呼びます。
●発土板(ボトム)プラウは作業方法の違いによって、ワンウェイプラウ、リバーシブルプラウ、丘曳きプラウ、耕起する深さや使用目的の違いによって水田用プラウ、深耕プラウなどに分類されます。
●プラウのサイズは1ボトムの幅とボトムの連数で表示されます。ボトムの幅はインチで表します。また、耕起の深さはボトム幅の3分の2程度が適当とされています。
●例えば、16インチ2連のプラウの場合、耕幅は80cm(16インチ×2.5cm×2連)、耕深は約27cmとなります。このときのトラクタの大きさは40~60馬力級となります。 

 ▼トラクタの情報はこちらから


発土板(ボトム)プラウ

「ディスクプラウ」
●ディスクプラウは円板を回転しながら土壌の反転を行う作業機です。
●円板が回転するので土中に石や根株等の障害物があっても乗り越えることができ、機械の損傷を防ぐことができます。
●一方でボトムプラウと比べて、耕深が安定しにくく、土壌の反転が劣ります。
●直径60cm程度のディスクを2~3枚装備したものが多く、耕深、耕幅ともディスク直径の3分の1程度です。


ディスクプラウ

●ディスクをPTO動力で回転させる、駆動ディスクプラウがあります。左右対称に4~6枚の円板を装備し、土壌を内側に反転します。
●反転による乾土効果や刈り株の埋め戻し効果が高く、水田の荒起こし作業に適します。
●ディスクを駆動するため、けん引力が少なくてすみ、小型のトラクタで作業できます。 
●トラクタの大きさは、ディスク4枚で25馬力程度、ディスク6枚で40馬力程度です。

「チゼルプラウ」
●チゼルプラウはチゼル(刃先)が付いた爪を25~30cm間隔で並べ、深さ10~30cmで土壌をひっかくように耕起します。
●作業幅は2~4mで40馬力以上のトラクタが適応します。作業幅が広くなるほど適応するトラクタは大きくなり、作業幅3m以上では100馬力以上のトラクタが必要となります。
●ボトムプラウと比べると作業幅が広く、ロータリと比べて作業速度が速いのが特徴です。一方土壌の反転はプラウより劣り、砕土はロータリより劣ります。
●高能率に粗砕土を行い、土壌を乾かしたい場合に適しています。


チゼルプラウ


 ●土づくり編(2) 心土破砕    ●土づくり編(4) 耕うん、砕土、整地   

◆機械編もくじはこちら

※農業機械の情報は