提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


安全

安全編(7) 事故防止対策 III

2014年11月28日

ヒューマンエラーを減らすために

 農作業事故は、次の4つの要因がからみ合って起こっています。
 起こり得る危険を事前に予知し、要因を取り除いて行くことが、農作業事故を未然に防止する基本対策です。

●安全管理上の欠陥
 経営者が、作業現場の危険を取り除くことや、作業行動や作業内容の危険防止対策を怠ること。
●労働者の不安全行動
 労働者が危険な行動を起こしたり、保護具を着用しなかったり、危険な場所に接近すること。
●作業現場の不安全状態
 傾斜地、高所、狭い、酷寒、酷暑などの危険が予測される作業現場のこと。
●欠陥機械・施設
 整備不良の機械や施設、安全フレームのないトラクタや動力伝導部の防護カバーがない機械など、安全面で欠陥をもつ機械や設備のこと。

2014anzen6_1.jpg

 4つの要因を防ぐには、以下の対策をとる必要があります。
●オーバーワークや危険な作業はしない・させない
●毎日の作業開始前にその日の作業の危険を予知するミーティングを実施する
●農作業の段取りをよく考える
●家族や雇用労働者から事故防止の意見を聞く
●安全な作業環境を整備する
●保護具を着用する
●保護具や農業機械の安全点検、健康管理活動を実施する

 農作業事故要因の一つであるヒューマンエラーについては、その予防対策を考えることが事故防止の近道です。

 農業は、自然環境等により「焦りを生む構造業種」と言われています。
 次の項では、いかにヒューマンエラーを減らすか、いくつかの対策案を紹介します。

対策案

2014anzen6_2.jpg原因:慣れによる工程の省略
対策:
①工程の再確認(反復呼称・指さし確認)
②機械や壁などに工程表の記載・表示
③組作業時の相互確認

原因:「だろう」思い込みによる誤操作
対策:
①操作前の指さし確認
②「だろう」ではなく「かもしれない」の意識付け

原因:過労による意識の欠落
対策:
①休息と睡眠時間の確保
②「ヒヤリ」「ハット」したら休憩
③準備体操と休憩時の体操 ④眠くなったら休憩、作業の中止

2014anzen6_3.jpg 原因:考え事による忘却
対策:
①「ヒヤリ」「ハット」したら深呼吸
②心配事は事前に解決
③気になることがあれば機械操作は中止
④家族・友人などに相談

●その他共通する事項
騒音、振動、温度、悪臭、光線、色彩、空腹、満腹などによる誤操作
対策:
①作業環境の改善
防音対策、防振対策、温湿管理、防臭対策、適度な明るさと光波長の調整、中間色。
適度な食事など
②上記対策が困難な場合は、こまめな休憩をとる。

●健康維持のためには
①毎年定期健康診断を受診する。
②積極的休憩をとる。定時・定量の休憩時間と質。安静よりストレッチや健康体操の実施。
③腹八分の食事と食事時間の確保。入浴と 睡眠。
④無理をしない程度の軽い運動。ジョギングやウォーキング、有酸素運動。

まとめ

●まず健康な身体と健康的な生活から実践しましょう。
●作業に適する作業服や防護具など、快適に作業できるようにしましょう。
●作業前の点検は、人・機械・環境の全てを行いましょう。
●組作業では、お互いに注意し合い、合図や回避方法を決めておきましょう。
●「いつもと違う」、「異音・異臭・異状」など、少しでも「?」と思ったら、エンジンストップ。

参考リンク

食事バランスガイド (農林水産省)
ストレッチ体操 (クボタ電農スクエア)
健康診断 (全国健康保険協会)
日本農業労災学会


 ← ●安全編(6) 事故防止対策 II

◆機械編もくじはこちら
 

※農業機械の情報は