提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


ハーブ類

ハーブ栽培の基本

2014年6月17日

はじめに

 近年、ハーブ類に関心が集まり、畑やプランター、鉢などを利用したハーブ作りが盛んになってきました。

2014mint_4.jpg ハーブ類は、温帯に住む私たちの身のまわりにあって、古くから日々の暮らしの中で人々がさまざまに使いこなしてきた野草です。
 使用するのは主にやわらかな花、葉、茎などです。芳香のあるものがほとんどで、地中海沿岸地域を原産とするものが多くなっています。

 欧米からやってきたものの中から、つくりやすい7種のハーブを選んでとりあげました。

コリアンダー (セリ科)
スイートバジル (シソ科)
タイム (シソ科)
ミント類 (シソ科)
ラベンダー (シソ科)
レモンバーム・メリッサ (シソ科)
ローズマリー (シソ科)

 ここでは、これらのハーブに共通する栽培方法について紹介します。

土づくり

 根の発育をよくするには、空気と養分と湿度を適度に蓄え、雨後の過剰な水分は速やかに排出してくれる土が適しています。
 畑の場合は、1㎡当たり堆肥か腐葉土1~2kg、石灰質肥料(かきがら石灰で200g)、元肥(8-8-8の有機質肥料で、80~100g)を施し、なるべく深くまぜ込みます。

2014Herb_1.jpg

 標準プランターを使用する場合は、野菜培養土(堆肥、pH調整済、元肥含む)を使用します。

タネまき

 タネは、適度な温度、水分、空気の三つがそろって発芽します。
(1)温度は、八重桜の咲くころが目安です。この時期は地温が20℃前後に安定して、発芽しやすい条件となります。
(2)水分は種皮をやわらかくし、発芽するための始動を起こさせます。
(3)空気は、発芽するために必要なことは言うまでもありません。

●栽培に適した環境
2014Herb_hyo.jpg

●まき方
 ①ばらまき、すじまき、点まきなど、タネの大きさ、種類にあわせてタネまきをします。

2014Herb_2.jpg

 ②タネまきが終わったら、目の細かいジョウロで鉢底から流れるほどたっぷりとかん水します。タネが小さい場合は、鉢底から吸水させます。

●間引き
 密生して発芽した苗は、葉の触れ合う時期に2~3回ほど順次間引きます。
 最初はかいわれ葉の出たころ、次は本葉が2~3枚のころ、さらに本葉が4~5枚になったころに、株間を確保するように、生育不良のものや奇形のものを間引きます。

定植

 本葉が5枚ほどになったら、苗床に苗を植え付けます。
 定植時は、日当たり、風通し、株間、植付けの深さなどに気をつけます。

挿し木

2014mint_3.jpg挿し芽ともいいます。葉・茎・根などを切りとって用土に挿し、一本立ちさせるふやし方です。ハーブ類は生命力の旺盛なものが多く、挿し木しやすいものが多くなっています。

挿し木の目的は、①一度に多くの株ができる、②生育が早い、③株の更新と若返りのため などで、夏を除く4~10月頃が適期です。

肥料

2014s-basil_1.jpg ハーブ類はそれほど肥料を要求するものではありませんが、生育期が短いわりに葉を多く利用するバジル、ミント類、コリアンダーなどは養分を多く与えます。

 肥料の種類には、化成肥料、配合肥料、液肥などがあります。さらに、無機・有機に分かれていますが、有機ハーブを望む場合は、有機質肥料を施す必要があります。

水やり

2014Herb_3.jpg 丈夫に育つためには肥料が重要です。肥料は水に溶けた状態で初めて根から吸収されます。
 地植えと鉢植えとでは、必要な水分量が違うので、気をつけます。

 季節ごとの水やりは以下の通りです。
●春 :生育旺盛なときなので、一定時間にたっぷりと水やりをする
●夏 :朝か夕方の気温の高くないときにたっぷりと水やりをする
●秋 :気温の低下とともに水やりの間隔をあけ、量を少なくする
●冬 :日中に乾いていたら水やりをする

病害虫

 病害ではサビ病、虫害ではハダニ、アブラムシ、ヨトウムシなどが問題になります。
 ハーブ類の栽培では、農薬の使用を望まない方がとくに多いことから、次のような方法で防除するとよいでしょう。

 病害ではカリグリーン、ボトピカ、ハーモメイト水和剤、アグロケア水和剤、インプレッション水和剤などを散布。
 虫害ではハダニ、アブラムシ類に粘着くん。アオムシ、ヨトウムシにはゼンターリ顆粒水和剤、ジャックポット顆粒水和剤、チューンアップ顆粒水和剤、エスマルクDFなどを散布します。

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