提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


小畝立て深層施肥播種で高収量・高品質をめざす(秋田県横手市)

2015年06月11日

 6月6日(土)、小畝立て深層施肥播種実演研修会が、秋田県横手市の圃場で開催された。この圃場での実証調査は、全国農業システム化研究会によるもので、今年度で2年目を迎える。


▼昨年度の取り組み
大豆「深層施肥播種」実証圃場実演研修会(秋田県横手市)はこちら


 昨年も小畝立て深層施肥播種技術を用いて、地力が低下している中での収量増、品質向上をめざして取り組んだが、慣行区との播種量の差や、予想以上に降水量が少なかったことで、実証技術の効果が経営上の利益としては結びつかなかった。しかしながら、1莢粒数の増加や、しわ粒数の減少等、小畝立て深層施肥播種技術を取り入れた効果も見られた。
 今年は、播種量が慣行区とできるだけ同量になるよう、ていねいに作業を行い、小畝立て深層施肥播種技術を用いた安定生産技術の確立をめざす。


 秋田県平鹿地域振興局農林部農業振興普及課の日野課長からの挨拶では、本年度の実証調査への期待と意気込みが伝えられた。その後、実証調査担当普及員である、平鹿地域振興局農林部農業振興普及課の沼澤副主幹から試験区の説明、耕種概要、昨年度の反省をふまえた注意事項等の説明があった。


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 :平鹿地域振興局農林部農業振興普及課 日野課長の挨拶
 :今年度の実証調査の説明をする平鹿地域振興局農林部農業振興普及課 沼澤副主幹


 今年度の区の構成、耕種概要は以下の通りである。

●区の構成
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実証区:35a、慣行区:33a


●耕種概要
圃場 :農事組合法人おちあい
品種 :リュウホウ
作付状況 :大豆作8年
播種量 :4~5kg/10a
施肥 :
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排水対策 :額縁明渠(実証区のみ)
種子処理剤 :クルーザーMAXX (シンジェンタジャパン株式会社)
除草剤 :ラクサー乳剤 (日産化学工業株式会社)
土壌改良剤 :なし
堆厩肥 :発酵鶏ふん100kg/10a(実証区のみ)


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 :クルーザーMAXXは種子塗沫後、30分ほど乾かすとはがれにくくなる
 :1分当たりの石灰窒素散布量を測り、調整することも大事な作業である


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小畝立て深層施肥播種作業のようす


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 :播種位置から15cm下に施用された肥料を確認する、農林水産部水田総合利用課 片野副主幹
 :今年度の課題である、「ていねいな播種」ができているかを確認


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播種作業後の実証調査圃場


 昨年度は実証区を2つに分けて実証調査を行ったが、小畝立て深層施肥による効果が判然としなかった。その反省をふまえ、今年度は3つの試験区を設けて、小畝立て深層施肥の効果を確認する。また、排水対策は昨年施工した弾丸暗渠の効果が継続していることから、額縁明渠のみとした。土壌pH6であったため土壌改良剤も未処理とした。その代わりとして、土作りに力を入れ、堆厩肥となる発酵鶏ふんで有機質を投入した。

 小畝立て深層施肥播種技術は、連作圃場で地力が低下しているところほど効果が見られ、連作圃場の多い当地での期待は高い。今回の試験で良い結果を残し、地域への普及拡大へつなげていきたい。(みんなの農業広場事務局)