提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


たまねぎ収穫機・ピッカー・調製機実演会の開催(宮城県加美町)

2014年07月11日

 宮城県の大崎圏域は、たまねぎを重点振興品目に指定しているが、近年、高齢化による担い手不足などにより、作付面積の減少が問題となっている。加工・業務用としてのニーズがあることから、栽培面積拡大のため、機械化による作業の軽労化・省力化を図る必要がある。
 そこで、大崎農業改良普及センターでは、全国農業システム化研究会の実証調査事業を活用し、たまねぎの機械化一貫体系の実証圃を設けて検証を行うこととした。


 6月24日、栽培で一番の重労働であり、機械化の導入が遅れている収穫・調製作業の機械化技術の検証と普及促進のため、上区城内集落営農組合圃場で収穫機の実演会を、JA加美よつば小野田野菜集出荷場で調製機の実演会を開催した。会場には、宮城県普及関係組織、JA、生産者、メーカー関係者、報道機関等50名を超える参加者が集まった。


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 :実証調査の説明をする大崎農業改良普及センターの中村佳与技師
 :機械化一貫体系の実演会ということで参加者もたくさん。報道機関の姿も


 上区城内集落営農組合は、水稲約80ha、転作(ダイズと飼料米)35haを作付けしているが、園芸品目として5年前にたまねぎを導入し、現在は70a作付けされている。


【圃場の栽培概要】
品種:ネオアース
播種:9月2日、448セルトレイ
定植:11月2日
土壌:黄色土壌都志見統
   4条 株間10cm 条間24cm マルチ無

【施肥】
基肥:CDU555 60kg/10a
   オール14  60kg/10a
追肥:S604   40kg/10a

【病害防除】
レーバスフロアブル、ベトファイター顆粒水和剤

【除草】
ゴーゴーサン乳剤、バサグラン液剤


 この圃場は出荷先の要望で、農薬の種類やマルチの使用に制限があり、病害虫防除や除草に苦労している。機械化することで、慣行の半分の労力で収穫作業を行うことができるため、大変魅力的だ。


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 :歩行型たまねぎ収穫機「ボニータ(OH-3A)」
 :トラクタ装着型の収穫機の実演


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 :根切りされ収穫しやすいように整列されたたまねぎ
 :たまねぎピッカーで仕分けしながら簡易に収穫


 続いて、株式会社ニシザワが開発したたまねぎ調製機の実演。こちらはたまねぎを投入口に入れていくだけで茎葉と根の切断、表皮についた汚れ落とし、形状選別まで、一貫体系で行える優れもの。1時間当たり最大で3600個(実質2400~2500個)処理することが可能である。


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 :株式会社ニシザワの西澤准一代表取締役による調製機の説明
 :左の投入口にたまねぎを入れると茎葉を螺旋ロールで巻き込み、たまねぎを下向きに整列させて葉を切断。続いて根を巻き込むロールでたまねぎを上向きに整列させて根を切断


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 :根の切断後、玉ねぎ仕上機の波形カットブラシロールで表皮の汚れを落とす。後からくるたまねぎに押し出される形で前に進んで行く
 :汚れが落とされたたまねぎは選別機へ


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 :穴の大きさの異なる選別ドラムでサイズごとに選別する
 :一連の流れを興味深くみつめる参加者


 野菜の収穫段階の重労働は全国で課題となっている。今回の機械化体系が普及し、軽労化・省力化につながることが期待される。(みんなの農業広場事務局)