提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


大豆の小畝立て深層施肥播種実演会が開催される(山形県米沢市)

2012年06月08日

 山形県置賜総合支庁産業経済部農業技術普及課では、平成23年度より、大豆の省力・低コスト・安定生産技術の確立を目指した実証調査(全国農業システム化研究会事業)に取り組んでいる。
 平成24年度は、前年度の実証調査結果を踏まえ、①小畝立て深層施肥播種技術と②雑草防除技術のさらなる検討を行うこととしている。


※関連リンク
大豆の畦立播種同時深層施肥技術の実演会を開催
大豆等の省力・低コスト・高品質生産技術に関する実証調査現地検討会の開催


 平成24年6月4日、実証圃のある米沢市広幡地区において、山形県普及関係機関、市町村、JA、生産者等、約50名が参加しての実演会が開催された。


  
 :好天に恵まれた実演会には多くの参加者が集まった
 :「クルーザーMAXX」を塗沫処理した「里のほほえみ」


 試験に用いる品種は「里のほほえみ」。大粒、長茎、倒伏抵抗性が強い、裂皮・しわ粒が少ない等の特徴がある。また、着莢位置が高いため、収穫機への適応性が高い。前年度の実証調査でも実収で約300kg/10aの結果を出した、山形県の奨励品種だ。
 当日は、種子処理用殺虫殺菌剤「クルーザーMAXX」を塗沫処理した種子を播種した。「クルーザーMAXX」は今年から発売を開始した新規薬剤で、幅広い病害虫の防除を通し、苗立ちや初期生育の改善が期待できる。


●小畝立て深層施肥播種の実証
 小畝立て播種機は、水田用ハローの爪配列を変更し、チゼル爪と成形板を取り付けた機械で、安価な導入コストで大豆の畝立て播種が可能になる。試験では、これに深層施肥機能を追加した試作機を用い、播種と同時に、種子直下15~20cmの位置に条施肥を行った。深層施肥は、根粒菌の活動を阻害することなく効率的に窒素供給をすることができるようになる技術だ。緩効性肥料を施用することで、大豆の根粒の働きが弱まる生育後半の時期に効果が期待できる。今回は2種類の肥料を試験し、「尿素区」と「石灰窒素区」に分けて、その効果の違いを検証する。


    
 :小畝立て深層施肥播種機
 :小畝立て、側条施肥、深層施肥、播種が同時作業で行われた


●雑草防除技術の実証
 大豆の連作が10年以上続いている実証圃は、毎年雑草防除に苦労している。耕起前はスズメノテッポウ等の雑草が繁茂しており、除草剤「ラウンドアップマックスロード」を散布した。耕起・播種作業の前に除草することで、スムーズに播種作業を進めることができた。
 さらに、播種後は土壌処理剤ラクサー乳剤を散布することで、大豆生育初期のイネ科雑草と広葉雑草の発生を抑制する。


  
 :乗用管理機(ハイクリブーム)
 :ラクサー乳剤の散布作業


 今後は、生育の調査を行うと共に、ディスク式中耕培土、除草剤畦間散布処理技術の実証調査を検討し、高品質で収量性の高い生産技術の確立を目指す。(みんなの農業広場事務局)