提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


たまねぎ省力化搬出作業実演会の開催(兵庫県南あわじ市)

2012年05月29日

 兵庫県舞子市に架かる世界最長の吊り橋、明石海峡大橋を渡ると、たまねぎ生産で有名な淡路島へとたどり着く。
 兵庫県のたまねぎは、北海道、佐賀県に次いで第3位の生産量であり、その多くは、南あわじ市が位置する淡路島三原平野で栽培されている。淡路島たまねぎは甘く軟らかいのが特徴で、その評価は高い。淡路島では昔から、水稲-レタス(キャベツ・ハクサイ)-たまねぎの三毛作が行われており、5月は一面たまねぎ畑であるが、6月には水田風景に変わるという。


  
 :一面たまねぎ畑が6月には水田に様変わりする
 :淡路島たまねぎ


 5月18日、兵庫県南あわじ市内の圃場において、南淡路農業改良普及センター主催による、たまねぎ省力化搬出作業実演会(全国農業システム化研究会実証調査事業)が開催された。
 収穫から搬出の作業は労働負荷が大きく、高齢化が進む南あわじ市では問題となっている。平成以降、堀取機、ピッカーは普及しつつあるが、コンテナを圃場外へ搬出する作業については、いまだ多くの農家から作業改善の必要性が求められている。
 今回の実演会では、コンテナ搬出作業を中心に、収穫から搬出までの機械化体系を検討し、作業の効率化、軽労化による、さらなる生産拡大を目指す。


  
 :草刈機により茎葉をカットしていく生産者
 :一つ一つ手作業でたまねぎを拾っていく生産者


 今回、生子営農組合の圃場で行われた実演会には、生子営農組合をはじめ、南淡路農業改良普及センター、農林水産技術総合センター、淡路農業技術センター、あわじ島農協、農業機械メーカー等、約30名が参加した。


●掘取機による掘り起こし
 まず、たまねぎ掘取機による掘り起こしと、茎葉のカット作業を行った。畦の高さによる調節が必要だが、手作業と草刈機で行う作業と比べると、作業スピードと身体への負担は大幅に改善される。


  
 :たまねぎ掘取機による掘り起こしと茎葉のカット
 :掘取機で掘り起こされたたまねぎ


●たまねぎピッカーによる拾い込み
 続いて、掘り起こしたたまねぎを、たまねぎピッカーでコンテナに入れていく。
 ピッカーによる作業は、取りこぼしがほとんどなく、また、スピードも速いため、短時間で作業を終えた。コンテナに入れられたたまねぎを見ても、傷はついておらず、扱いも非常に丁ねいだ。
 

  
 :たまねぎピッカーで次々に回収されていく
 :コンテナに収容されるたまねぎ


●パワクロによるコンテナ運搬
 最後に、パワクロの前方にグレイタスローダー(バケットをフォークに付け替え)、後方にリアキャリアを装着し、コンテナを圃場外へ搬出した。
 今回実演に使用したグレイタスローダーは最大480kgまで運搬することができ、コンテナ24個分を一度に運搬することができる。リアキャリアも24個分のコンテナを運搬可能だ。また、パワクロでの作業により、悪条件下の圃場でも容易な搬出作業が期待できる。なお、グレイタスローダーは高い位置にまで上げることができるため、運搬車への積み込みも楽に行える。
 
   
 :パワクロにグレイタスローダーとリアキャリアを装着して運搬
 :グレイタスローダーは高い位置にも運搬できる


 今後、普及センターでは、排水対策や苗床鎮圧等も含めて、機械化作業を実証調査し、機械化一貫体系を確立させる予定だ。そして、営農組合で機械の共同利用を推進し、生産コストの低減と、産地の維持・拡大を目指す。(みんなの農業広場事務局)