提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


鉄コーティング直播およびカルパーコーティング直播の実演会を開催(兵庫県志方町)

2011年06月08日

6月2日、兵庫県加古川市志方町の志方東営農組合の圃場で、鉄コーティング直播およびカルパーコーティング直播の実演会が、加古川農業改良普及センターの主催で行われた。
当地区では湛水直播栽培の経験がないことから、今年度より全国農業システム化研究会の実証調査事業として技術実証を行い、課題や効果を明確化し、今後の導入検討材料としていくことがねらいだ。


  
 :実演会には多くの参加者が
 :カルパーコーティング(上)、鉄コーティングの種籾(下)


鉄コーティング直播作業は、クボタNSU67に播種機の「鉄まきちゃん」、除草剤散布機の「こまきちゃん」を使って行われた。除草剤は播種同時散布ができる「サンバード粒剤」を用いた。
鉄コーティング処理を施した種籾は表面播種のため、代かきによる田面の状態が重要である。種籾が土中に埋没したり、土との密着度が低いと、その後の出芽、苗立ちに悪影響を及ぼすが、3日前に代かきを行ったという今回の圃場は、非常によい土壌条件であった。



鉄コーティング直播のようす


播種機の精度も向上している。直播では、高精度な点播ができなければ、倒伏が発生しやすくなる。しかし、「鉄まきちゃん」は種籾の落下位置が低く、高速でも確実に落とすことができ、さらに、回転ロールにより、一定量の種籾を正確に播種できる。

今回の実演では、1株当たりの播種数を8粒に設定したが、正確に等間隔で点播できることが確認できた。当日は兵庫県普及関係機関、JA兵庫南、農薬メーカー、生産者等約30名が出席したが、実演機の速度と精度に感嘆の声があがった。



正確に播種された種籾


つづいて、カルパーコーティング直播の実演が行われた。
「鉄まきちゃん」に、オプションとしてカルパーコーティングキットを取り付けるだけでよく、1台で鉄コーティング直播とカルパーコーティング直播のどちらにも対応できる。


  
 :鉄コーティング直播時の播種機
 :カルパーコーティング直播時の播種機(カルパーコーティングキット付)


鉄コーティング直播と異なり、カルパーコーティング直播は土中に播種するため、播種精度に関しては、もうしばらく観察してからの判断が必要となる。
カルパーコーティング直播は、カルパー剤(酸素供給剤)による高い出芽率、苗立ち率が特徴だが、カルパーコーティングされた種籾は3~4日しか保存できず、農閑期の作業分担ができない等、鉄コーティングにくらべ、準備段階で多少の不便さが生じる。そのため、収量でそれほど違いが出なければ、鉄コーティング直播は非常に優れた手段といえる。



カルパーコーティング直播のようす


今回のような、鉄コーティング直播とカルパーコーティング直播を同地点で比較する実証圃は多くはない。今後も注目していきたい。(みんなの農業広場事務局)


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