「加工・業務用野菜生産に関する現地フォーラム」を開催(岩手県盛岡市・八幡平市)
2008年10月08日
野菜消費の場が家庭から加工・業務用にシフトする中、生産サイドの対応が遅れていると言われて久しい。
全国農業システム化研究会では、「多様化する消費ニーズに対応する野菜生産技術に関する実証と調査」を各地でおこなっているが、10月1・2日の2日間、岩手県との共催で、平成20年度全国農業システム化研究会・普及事業60周年記念「加工・業務用野菜生産に関する現地フォーラム」を開催した。
初日は、八幡平市七時雨にある三浦正美氏(三浦青果・いきいき農場代表)の圃場で、業務用野菜の圃場視察と、(株)クボタおよびくるみ会(作業機メーカー)による、大規模野菜栽培に対応した機械の展示・実演見学がおこなわれた。見渡す限り広がる圃場の大きさと、さまざまな機能に特化した農業機械の実演紹介に、見学者は聞き入った。
2日目は場所を盛岡市民文化ホールマリオスに移し、検討フォーラムが行われた。
基調講演は、岡田邦彦(独)農業・食品産業技術総合研究機構野菜茶行研究所業務用野菜研究チーム上席研究員が、「加工・業務用野菜の生産にむけて-キャベツ・レタスを中心に-」と題して、カット用キャベツ・レタスのために求められる規格や品種、生産体制・技術についてや、生産と消費のコーディネーター役の必要性について話した。
事例発表では、見学圃場を提供した三浦氏が、「業務用野菜生産の取り組み」について話した。露地野菜45ha、ハウス13棟(3,380㎡)を経営し、岩手町(平地)と八幡平市(高地)の標高差を利用して、多品目・長期リレー出荷をおこなっている。
また、サブメンバーを含めて15人からなる「いきいき農場」の代表も務め、特別栽培農産物8品目を生産している。スーパーとの契約栽培、市場出荷、業務用野菜などの複数の販売チャネルを持ち、スーパーには青果用だけでなくカット用としても供給している。業務用野菜が全生産の2割を占めている。「今後も様々なニーズに応え、品質がよく、安心安全な野菜を作っていきたい」。
続いて、宮城県石巻農業改良普及センター技師の日向真理子氏が、「宮城県石巻地域における加工・業務用野菜の取り組み」について、集落営農組織が経営の安定のために取り組むに至るケースを中心に、管内の取り組みについて紹介した。
最後に「業務・加工の視点から見た野菜産地とは」と題して、生形実(株)ハローワーク取締役購買部長が、業務内容の紹介と、拡大する取引の状況や課題、産地と消費をつなぐ加工・流通の段階を担う現状について話した。
限られた時間の中で具体的な事例が語られ、生産側に求められることが明らかになったフォーラムであった。(みんなの農業広場事務局)
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